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モラハラやDVが原因で離婚した時の面会交流は拒否できる?子供の気持ちについても

 

離婚の最大の被害者は、子どもですよね。

安心して過ごすことができる家庭が壊れてしまうということは、子どもにとっては、とても大きな不安感や喪失感をいだかせてしまいます。

そんな状況で、子供が別れた非親権者の親と定期的に会ったり、非親権者との絆を確認できることは、子どもの一番の願いだと思いますし、親としてやってあげられることのひとつの方法ですね。

でも、離婚の原因がDVや極度のモラハラの場合は、直接会う面会交流は認めるべきではない、もしくは認めても限定的であるべきだ、というのが、家庭裁判所の考え方のようです。

 

そこで今回は、

  • モラハラやDVが原因で離婚した時の面会交流はどうしたらよいか
  • 非親権者と子どもの気持ち

についてお伝えしていきます。

 

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面会交流の実際は?

面会交流が、滞りなく活発に行われるのは、離婚後の元夫婦間の関係が良好な場合です。

新しい生活になんとか慣れようとしている矢先に、別れた親と会うことになる子ども。

しかし、面会交流の日程調整のたびに、両親がいがみ合う、子供の引き渡しの場面で両親が言い合う、こういう争いが子供の目の前で繰り広げられると、面会交流は必ずしも「子どものため」になるとは言えませんね。

 

子どもは、いがみ合う両親の間では、平気な顔をします。

でも、それは、子供どもなりの演技。

両親の離婚で傷ついた子どもを、更に傷つけてしまうことになります。

 

そもそも、面会交流が活発に行われているケースというのは、ほとんど、両親が離婚後はいがみ合うことなく子供のためにお互いをわきまえた交流を続けているからです。

面会交流が活発に行われるほどに元夫婦の関係性がよい、という状況が子供の発育にプラスになっていると考えられると思います。

しかし、実際のところ、いろいろと難しい問題が生じています。

 

DVが原因で離婚した場合の面会交流は拒否できるの?

 

DVが原因の離婚と言っても、様々です。

身体的暴力だけでなく、精神的暴力もあります。

暴力を受けた頻度や程度も様々です。

どんな理由であれ、暴力は許されないことですよね。

程度や回数は関係ありませんし、受けた側が暴力と感じれば、それは暴力なのです。

 

では、DVを受けた側が子供を連れて離婚した場合、面会交流は拒否できるのでしょうか?

結論から言ってしまうと、最近は、拒否できないケースが増えてきています。

家庭裁判所では、子供に対しての暴力がない場合は、親子の面会交流は必要であると認識されているからです。

ただし、暴力を受けた側の精神状態や子供がある程度の年齢であれば、子供の意思も考慮されます。

 

裁判所は面会交流を子の福祉ととらえている

現在の裁判所は、「面会交流」が子供にとって必要なこと、有益なもの=子の福祉と考えています。

それでも「面会交流」を拒否するには、「会わせないほうが子どもにとって良い」という理由がなければ、裁判所が拒否することを認めてくれません。

夫から妻に対するモラハラがあり、妻にとって元夫と連絡を取ることがストレスだとしても、子どもと母親とは別の人間です。

妻が元夫からモラハラを受けてきたというだけでは、子供が父親と面会しないほうが良いということにはなりません。

 

モラハラやDVがもたらす子どもの気持ちや発育

 

子どもの頭は、乳幼児期、思春期に特に成長が著しいそうです。

そのため、子どもはこの時期に安心して過ごせる環境下にいないと、大人になるために成熟できなかったり、成熟した人間に育っていけない、と言われています。

夫婦仲の悪さや虐待やDVなどが過度なストレスになって子どもを苦しめると、子どもに発達障害とは異なる「発達的トラウマ障害」という後天的な発達障害が起きることもわかってきています。

 

夫婦の関係性によって、子どもの脳や精神の発達を阻害し悪影響があるなんて、親としてはとても衝撃的です。

その意味では、子どもの前でモラハラやDVをすることは、子どもに対する間接的な暴力と言えますね。

そのため、もしも、子ども自身が何らかのこのストレスとなる「感覚」を覚えていて、モラハラや暴力をふるってきた別れた親に会うことで、不安や恐怖を感じるのであれば、それを面会交流を拒否する理由とすることはできるでしょう。

しかし、子供自身が「会いたい」と言っている場合や、明らかに拒否していない不安定な場合には、なかなか判断が難しいのです。

 

会わせてくれないと言うDVやモラハラ加害者の気持ちは?

 

DVやモラハラが起こる最大の原因は、DVやモラハラの加害者に、DVや極度なモラハラをしているという自覚が全くないからです。

DVやモラハラ加害者は、家庭裁判所の調査官調査で問題点を指摘されても、自分がモラハラやDVをしているという自覚が全くないことも多いようです。

他人からのアドバイスをアドバイスとして消化できない性格なのです。

その結果、家庭裁判所が間接的な面会交流しか認めないと「家庭裁判所が親子関係を引き裂いている」と主張します。

 

面会交流を望む子供の気持ちは?

では、DVやモラハラを見てきた子どもは、面会交流をどのようにとらえているのでしょうか?

DVやモラハラを見てきても、「それでも会いたい」「離れていると心細い」「口では説明できないけれど、会いたい」という子どもの声が多数あるようです。

なかには、親だけでなく、自分も暴力をふるわれていたのに、みずから望んで面会交流を続けている子どももいます。

もちろん、「二度と会いたくない」という子どももいますが。

きっと、100人いれば100通りの気持ちがあるのでしょう。

育った環境が同じ兄弟でも、「会いたい」「会いたくない」と正反対の気持ちを持つ子どももいるようですし、男女や年齢などで決められるものでもないようです。

 

『離婚家庭の子どもの気持ち』という書籍によれば、子供の気持ちは、非親権者と会わせてくれた場合のほうがより満足感があり、成長するにつれて、会わせてくれた一緒に住む親の寛大な対応を尊敬している様子がうかがえたそうです。

ですから、DVやモラハラがあったから面会交流させるべきではない、と大人が勝手に決めることは子どものためではないのですね。

きっと、どんな親であっても子どもにとっては唯一の親ですから、子どもは親から愛されたいと願ってしまうものなのでしょう。

 

DVがあった場合の面会交流の方法

 

いくら子どもが望んでいるとはいえ、DVを受けた側は、面会交流に恐怖や不安をいだくでしょう。

面会交流によって、また相手からなんらかの暴力や支配が続くのではないか、と思うのは当然ですし、面会交流を行おうとしても難しいです。

 

そこで、まずは直接会う交流ではなく、間接的な面会交流から始め、徐々に慣らしていく方法をおすすめします。

1年ほどは、お互いに手紙で近況を知らせる、写真を送るなど直接顔を会わせない交流です。

その後は、まだ暴力を恐れる場合は、当事者間だけで面会交流を行うのではなく、第三者機関に間に入ってもらうという方法もあります。

当事者同士が顔を合わせることなく、連絡や立ち会いを間に入ってやってくれます。

DVを見てきた子どもと加害者親との面会交流は、始めからスムーズにいかないこともあります。

ですが、「自分が望めば、親と交流できるんだ」という環境を大人が整えてあげることが大切です。

 

まとめ

今回は、

  • モラハラやDVが原因で離婚した時の面会交流はどうしたらよいか
  • 非親権者と子どもの気持ち

についてお伝えしました。

 

面会交流は、子どもと離れて暮らす非親権者のための権利であると同時に子どもの権利でもあります。

そして、やはり第一に考えなくてはいけないのは、子どもの気持ちです。

面会交流を行う際には、夫婦が協力的でなければ、子どもは楽しい時間を過ごすことはできません。

親権者と非親権者は夫婦ではなくなりましたが、自分たちは一生親であるということを忘れず、子どもが幸せだと思える時間を一緒に作っていくことが一番重要ですね!

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