円満離婚の切り出し方は夫と妻で違う!ベストタイミングや必須準備についても

結婚は、二人が結婚したいという思いがあればできますが、離婚は、なかなか二人が同じように離婚したいと思うことは少ないですね。
一般的には離婚話をすすめることは、結婚するときの3倍苦労とすると言われています。
そこで今回は、
- 円満に離婚するにはどのように切り出したらよいのか
- 夫と妻で異なる離婚の切り出し方
- 離婚話を切り出す前の必須準備
についてお伝えしていきます。
目次
離婚の意思の切り出し方は?
離婚の意思を伝える手段
あなただったら、離婚の話を切り出すはときは、どのような方法で伝えますか?
一般的には、
- 口頭
- 電話
- 手紙
- メールやLINE
- 第三者から
などではないでしょうか。
円満離婚をしたいときの切り出し手段は?
では、円満に離婚を成立させたい場合は、どの方法だと思いますか?
相手が離婚を強く反対していることがわかっている場合は、電話や手紙、メールやLINEなどを使って伝えることもあるでしょう。
また、黙って家を飛び出し、あとから離婚話を第三者を経由して切り出すも人います。
ご自身の現状に合わせて手段を選んでいただいていいのですが、円満な離婚を望まれるのでしたら、やはりお互い向き合って口頭で話をすることが一番です。
それは、やはり現状はともかく、一度は縁あって結婚した二人ですから今後のご自身の人生のためにも、正面から相手と向き合い、すっきりとした気持ちで次の一歩を踏み出すほうが、なにかとお互いわだかまりなく進めるからです。
とはいっても、DVなどの場合は、直接会って離婚話を切り出すことは難しいので、第三者を介することがベストな場合もあります。
円満離婚を切り出すときに注意すべきこと
夫から切り出す場合
夫から離婚を切り出す場合は、妻の経済力の有無によって異なります。
妻が専業主婦の場合は、離婚後の生活が苦しくなることが明らかなので、離婚に応じてもらうことが難しいことが多いです。
そのため、事前に離婚後の経済的な不安が減るような方法を提示できるよう考えておきましょう。
特に、円満に離婚に応じてもらうためには、財産分与などの金銭面で相手にとっても有利な条件にしておくことが大切です。
妻から切り出す場合
妻が離婚の話をする時は、感情的にならないように心掛けましょう。
離婚したい理由や離婚にあたっての条件などをまとめて、それを見ながら話すことをおすすめします。
夫に不貞などがある場合は、その証拠をしっかり用意したうえで、最悪の場合はその証拠をもって調停や裁判にする覚悟があることも伝えるといいですね。
円満離婚を切り出すのにベストなタイミングは?
では、どのようなタイミングで離婚について切り出したらよいのでしょうか。
それは、なんといってもお互いが精神的に落ち着いている時です。
そんなときならば、冷静に話し合いができますし、できるだけ相手を傷付けないよう配慮もできるでしょう。
そのうえで、次のようなタイミングがあれば、離婚したい理由として伝えることができます。
配偶者に不貞行為があったタイミング
不貞行為とは、配偶者以外の異性と自由意志で肉体関係をもつ貞操義務違反のことをいいます。
民法770条1項1号に規定されており、法定離婚事由となります。
つまり不貞行為は法で定められた離婚理由として定められていますので、不貞行為があった場合は離婚することが可能です。
同居や婚姻生活への協力を拒んだタイミング
民法では、「夫婦は同居し、互いに協力、扶助し合わなければならない」と規定しています。(民法 第752条)
夫婦には、同居義務(一緒に住まなければならない)、協力義務協力し合わなければならない)、そして扶助義務(助け合わなければならない)という三つの義務があります。
たとえば、「生活費を渡してくれない」「正当な理由のない別居」などは、この義務に違反するものなので、法定離婚事由となります。
生活費を渡してくれない場合は、こちらも参考にしてくださいね。
婚姻を継続しがたい重大な事由があったタイミング
暴力や暴言
暴力や虐待があった場合は、離婚可能な事由になります。
しかし、家庭内での出来事なので目撃者がいないことも多いですね。
ですから、暴力の場合は病院に行き診断書をとっておく、暴言をボイスレコーダーに録音するなどの証拠をとったうえで、伝えましょう。
金銭問題
極度の浪費癖やギャンブル、それに伴う多額の借金などの場合です。
これも度を越していることが客観的に判断できないといけないため、買い物やギャンブルの金額、借金額を明確にしておきましょう。
子供がいる場合の切り出すタイミング
子どもがいる場合は、より離婚を切り出すタイミングが難しいですね。
しかし、逆に子どもの生活環境が変わる時期に合わせることで、スムーズに離婚に応じてくれる可能性もあります。
乳幼児の場合
乳幼児の場合は、まだ保育園や幼稚園など毎日通う環境が出来上がる前でしたら、二人の状況で離婚が可能ですから、それほど考慮しなくても大丈夫でしょう。
園児・学生の場合
子どもの保育園・幼稚園や学校の環境が変わる時期がポイントです。
小学校や中学校、高校などへの進学時期であれば、もともとの環境が変わることもあり、あまり目立つことなく子どもも環境の変化に適合しやすいでしょう。
ですから、その時期に間に合うように離婚を切り出すことで、子どもへの負担を減らすことができます。
離婚を切り出す前に離婚後の準備をしておこう
離婚を相手に切り出す前に、まずは離婚に向けた準備からスタートしましょう。
離婚を準備する上でもっとも大切なことは、離婚をした後の人生をどのように進めていきたいのかということ。
一日でも早く離婚したいと思っても、その後の人生について準備をしておかなければ、その後の生活で苦労することになります。
例えば、離婚後はどこに住むのか、どのくらいの生活費が必要なのか、子どもの親権はどうしたいのか、そのための養育費はいくらもらえそうかなど、考えたり、調べなければいけないことはたくさんあります。
円満に話をすすめるための準備
離婚後の人生についての考えがまとまったら、次に相手に円満に話すための準備をしましょう。
相手に冷静に、しっかり伝えるためにも
- 離婚をしたい理由
- 離婚後の生活について
- 離婚をするにあたっての条件
について、しっかり書き出しておきましょう。
離婚理由やその程度は夫婦によって異なりますが、もしも、相手の浮気やDVなどの場合は、その証拠をしっかりと残しておきましょう。
これらの証拠の有無によって、離婚をするにあたっての条件も大きく変わってきます。
DVが原因で離婚をしたい場合の準備は、こちらに詳しく解説していますので参考にしてくだいね。
離婚後にどのように収入を得て生活をしていくのか、子どもがいる場合の親権、財産分与などの条件面も大切です。
このとき、相手にとって、ある程度現実的で同意できるレベルの条件を伝えましょう。
【最重要】円満離婚を切り出す前に
離婚の話し合いは、慎重かつ賢く伝える必要があります。
もちろん全てが予想通りに進まないことも多いかもしれませんが、不毛な時間やお金を費やさずに済むよう、できるだけシミュレーションをしておき、どこまでだったら譲歩できるか、ご自身の中での線引きをしっかりしておきましょう。
おひとりでのシミュレーションに行き詰ってしまったときは、お気軽にご相談くださいね。
まとめ
今回は、
- 円満に離婚するにはどのように切り出したらよいのか
- 男女で異なる離婚の切り出し方
- 離婚話を切り出す前の準備
についてお伝えしました。
円満に離婚するためには、離婚の意思を伝える前にまずはしっかりと
- 離婚をしたい理由
- 離婚後の生活について
- 離婚をするにあたっての条件
を考えて書き出しておきましょう。
そのうえで、お伝えしたベストなタイミング、伝え方で切り出してみましょう。
事前の準備がとても重要です。
どのように準備したらよいか、この方法でどうだろうかと不安に感じた場合は、お気軽にご相談くださいね。
あなたに合ったよりよい方法を一緒に探していきましょう!